大会あいさつ– GREET –

第8回吉備路の山全山縦走大会あいさつ

全国の登山愛好家の皆さん こんにちは!
「吉備路の山全山縦走大会」は、2024年3月17日(日)に第8回大会を開催することに決定しました。

2015年3月15日に第1回を開催し、その後、コロナ感染流行による中止または延期の3年間を除き、毎年3月に開催してまいりました。大会には毎回、約20都府県から600~800名の登山愛好家が参加され、吉備路の山を縦走し、自然と歴史を体感され、「参加して楽しかった」「この大会をぜひ続けてほしい」というご要望をたくさん頂いています。

2023年3月は、各種大会の再開を受け。第7回吉備路の山全山縦走大会はコロナ感染対策を十分しながら実施。当日は快晴のもと約800人の方が吉備路の山を楽しみました。

縦走大会が開催される一帯は、古来、吉備の国と呼ばれ、3~4世紀には大和地方に匹敵する豪族が勢力を誇っていた地域で、当地に数多く残る巨大な古墳群がそれを物語っています。岡山市新庄下にある造山古墳は、大きさでは全国第4位、総社市の作山古墳は第13位にランクされます。

全山縦走コースは、この吉備の国・JR服部駅(桃太郎線)を起点とし、鬼城山(397m)~足守~備中高松龍王山(286m)~大平山(191m)~吉備津彦神社~吉備中山(162m)と縦走して吉備津神社に下降する、全長35km、登降差1,400mのコースです。所要時間は山慣れた人で、日の出から日没までの約12時間です。
また、コースが長すぎると感じる方のために、コースを3ヶ所で区切り、「足守18㌔コース」「稲荷24㌔コース」「吉備津彦32㌔コース」を設け、体力に応じて誰でもが参加できるように設定しています。また、足守出発のコースも設けています。詳しくは案内チラシを参照下さい。

全山縦走の最初に歩く鬼城山(397m)は、古文書に記録のない城跡で、7世紀、朝鮮白村江の戦いに敗れた倭国が唐・新羅の侵攻に備え、西日本の要所に築いた古代山城の一つと推定され、国の史跡に指定されています。現在その西門が復元され、勇壮な姿を見ることができます。縦走コースは鬼ノ城の城壁跡を周回するように設定され、吉備の国を見下ろしながら歩きます。

足守コースの終点・足守は、江戸時代の古民家が数多く残る由緒ある陣屋町で、その落ち着いたたたずまいを観光しながら歩きます。備中高松龍王山は、日本三大稲荷の一つである高松最上稲荷・奥ノ院に当たり、年初には多数の信者が参詣するところです。

三光山(183m)から大平山(191m)にかけての山並みは、天正10(1582)年、黒田官兵衛の策により羽柴秀吉が備中高松城を水攻めした際、秀吉軍が布陣した一帯で、大平山からは眼下に高松城址を見下ろせる絶景が広がります。

吉備中山(162m)は、古今和歌集(912年編纂)に“まがねふく きびの中山おびにせる ほそたに川のおとのさやけさ”と詠われ、山頂近くに「御陵」と呼ばれる吉備中山茶臼山古墳があります。

コースの最終は、由緒ある吉備津神社です。自然と歴史に恵まれた「吉備路の山コース」を、全国の登山愛好家の方々にぜひ歩いて頂きたいと思います。実行委員会一同、準備万端を整え、皆様のおいでをお待ちしております。

実行委員長 津守 良二